過剰な『危機感』なんて、持ちたくねーっス
みなさん こんにちは。 おりばーです。
よく、
『危機感が足りない』
『危機感を持て!』
という言葉で檄を飛ばしている人を見かけますよね。
おそらく、仕事がうまく進捗していなくて、上司や先輩が部下や後輩に発破をかけるときに言われるんだと思いますが…
今回は危機感に対して、いろいろと思うところがあるので、それを題材にして、いろいろ書いていきます。
『危機感』を持って仕事をしていたが、その反動でおかしくなった同僚の話
ここで、『危機感』に対して考えさせられた、同僚のエピソードを紹介します。
仮に彼をSさんとしましょう。
Sさんは、真面目に仕事に取り組んでいる、いたってフツーの人でしたが、ある時彼は上司に呼びだされてこんな話をされたそうです。
どうやらSさんは上司に『危機感がない』という判定をされてしまったみたいです。
Sさんはとても真面目な人だったので、仕事の進捗が滞っているのは単にSさんが仕事をサボっていたわけじゃないと僕は思うのですが…
それからというもの、Sさんはその上司のいう『危機感』を持つように仕事をするようになりました。
Sさんは上司に言われた通り、あらゆる状況に対して危機感を持ち、色々なことに気を配って仕事に取り組むようになりました。
そのおかげで、仕事は進むようになったみたいです。
…と、ここまではよかったんですが、徐々にSさんの顔は張り詰めた状態のピリピリした感じになり、なんか近寄りがたい人になっていきました。
まるで、国内紛争が行われている、アフガンに投入された兵士みたいに、常に死と隣り合わせみたいな…鬼気迫る感じ。
そして、だんだんと覇気がなり、衰弱してきているようにも見えました。
鬼気迫る状況で色々なことに常に気を配り、早め早めに手を打つということを続けていれば、そりゃ疲れやストレスが溜まるのも無理もないですよね。
そんなことが続いていたある日、Sさんはとうとう体調に異変が出てしまい、そのまましばらく会社を休職することになってしまいました。
『危機感』を持たされた結果、仕事は進むようになったけど、その反動で心と身体に無理が掛かり倒れてしまい、結局長い期間仕事を休まなくてはいけなくなってしまったのです。
この上司は、仕事の進捗をもっと加速させるために『危機感』で煽って発破をかけたのかもしれませんが、逆にSさんをダウンするまで追い込んでしまい、完璧逆効果になってしまいました。
危機感は確かに大事だが、過剰に持ちすぎると毒素になって心身を蝕む
『危機感』を持つことは確かに大事です。
何も考えず、のんべんくらりと仕事していたら、仕事が一向に進まず思わぬトラブルに対処できませんし、今のまま現状維持でいいと思い、新しい技術や知識を得ていかないと、自分のバリュー(価値)が無くなっていってしまいますからね。
そういう意味で、危機感を感じて行動するのはとても大切なことだと思います。
でも、『危機感』は上記ようなことに対処するための、すごい原動力が生まれる代償に、すさまじい負担が心身にかかる、劇薬みたいなものだと僕は考えてます。
効果が強い薬は、その副作用も強いですから。
常にストレスを自分にかけ続けて、無理に戦闘能力を跳ね上げているわけですから、しっぺ返しが来ないわけがないんです。
上記のSさんのようにすべて自分事として物事を取らえ、襲い掛かるリスクに対応するために先手先手で行動して、スピーディに対応し、新しい知識や技術も積極的に取り入れ自己啓発もして…
こんなことをやっていれば、それは毒素のように自分を蝕み、やがて心身を壊してしまうのは時間の問題です。
でも、心身を壊してまでやる仕事なんて、世の中にあっちゃいけないんです。
だったら、危機感なんてちょっとばかし持っとくくらいにしといたほうが、心身の健康には良いですし、心身が継続して健康であることの方が、働くビジネスパーソンにはよほど価値があることだと思うんですが。
そもそも、『危機感』を持つべきなのはもっと偉い人
そして、そもそも本当に危機感を持つべきなのは、会社側の人間(経営者側)や職制だと思うんです。
そこまでお給料もらっていないのに、なぜ我々ペーペーが過剰な危機感まで持たされなくちゃならんのですかね?
業務中にネットサーフィンやパズドラとかをやってて、業務が進んでいないのであれば、『危機感を持て!』と叱責されるのもわかります。
でも上記のSさんの場合、一生懸命頑張っていましたし、業務の進捗が思わしくなかったのは、本人の頑張りや危機感が足りないというよりも、マネジメントや業務調整が適切に行わていないことも大にしてあると考えてます。
自分達の部下の業務調整が出来ていないこと棚に上げ、一方的にSさんに『危機感』をあおって、労働力を一滴残らず絞りだそうとする…
要するにこき使いたいだけなんですね。
それを『危機感』という、いかにもそれらしい言葉で発破をかけてくるなんて…会社側の浅ましさが透けて見えます。
危機感をあおって無茶をさせて、それでその人が心身を壊したらどうするつもりなんですかね?
『あいつが勝手にやったことだから』とシラを切るつもり?
『危機感が足りない!』と人に発破をかけて迫るなら、その人が誰よりも危機感を持ち、率先して行動していなければ、説得力がありません。
そしてその結果、言われた人が無理して心身の健康を損なうようなことがあれば、その責任を取るくらいの覚悟がなければ、軽々と言ってはいけない言葉なんです。
まぁ、そういう人の大半は自分の手は汚さず、口で言いたいこと言ってるだけの人がほとんどだと思いますので、そういう場合こっちも過剰に危機感なんて持たなくてOKです。
単にこき使おうとしているだけの可能性が、極めて高いので。
まとめ
・『危機感』は確かに大事だが、物事を推進する力になると同時に心身を蝕む劇薬みたいなもの 過剰に持たないようにしよう!
・『危機感を持て!』というのは、単に『もっと働け!』と労働力を絞り出して踏み倒そうとする、会社側の浅ましい思惑である
・そもそも、過剰な危機感は、もっと偉い人が持つべきもの それを人に強要させるなら、まずは自分(偉い人)が持って行動で示してチョーだい!
『危機感を持て!』と会社や上司に強要されたら、一度冷静になって状況を整理しましょう。
単にもっと働かせたい為だけに言っているのであれば、それは全く気にしなくてOK!
ホントに危機感持ってやんなきゃいけないのは、会社側や上司なんですから。
率先して大好きな危機感をもって、さっさと対応すりゃいいんです。
僕らは、もらっている給料分だけ、心身の健康を損なわない程度にだけ危機感をもって、適当に仕事するようにしましょう。
それでは、本日はここまで
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