管理職のバーゲンセールだな。
みなさん こんにちは おりばーです。
春になり、新しい年度の始まりですね。
春は新しい組織編制などがあり、周りの環境がガラッと変わる時期でもあります。 中には、昇格して管理職になる人もいるかもしれませんね。
今日は、管理職への昇格に対して、思うところがあるので、その内容を書き綴っていこうと思います。
この春、管理職に昇格した人がやたら多い気がした
僕の務めている会社では、年度末(3月頃)に新しく管理職に就く人の名前が、社内報で展開され、社員全員にその情報が知れ渡ることになっています。
僕は、何気なくそれを同僚の人と眺めていたのですが…
今回の昇格通達は、「なんか、この春管理職になる人が通年に比べ、やたら多くないか?課長・マネージャー・係長って役職付きがゴロゴロいるな」…という印象を持ちました。 一緒に見ていた同僚の人も同意見です。
もちろん、そこに名を連ねている人たちの中には「十分仕事の実績があり、管理職に就ける資格と素養がある人たち」もいました。
ただ、「この人が、なぜここの課の課長になっているのか?」と明らかにミスマッチな采配と疑ってしまう人や、「この人、この前昇格したばかりなのに、もう次のグレードに行くのか… いくら何でも、そのグレードの経験が少ないだろうし、少々早すぎなんじゃないのか?」と思ってしまう人も多々いたのも事実です。
僕は、実際にその人たちの仕事ぶりや人柄、マネジメント能力、その部署の状況などを良く知りもしないで言っているので、少々失礼なことを言っているのは重々承知です。
ですが、やはり安易に人を昇格させて管理職を大量生産しているように見えてしまったんですよね。
この春見事に係長に昇格した、仲良くしてもらっている同期と話す機会がありました。 話題は管理職に昇格してどうなのか?という話になったのですが、同期の人はこんなことを話し始めました。
俺さ、この春から係長クラスになったけど… 正直、なんで昇格したのかよくわからないんだよね
その業務がわからないから、部下や後輩にも適切に指示や指導もできないし…
業務も進まなくなるから、上の人からも「係長なのに、何やってんだ!」って怒られてばっかりなんだよ。 この業務については分からないんだから、そんなこと言われても困る。 給料面でも旨味が全然ないし、もう、ホント役職から降りたい
この同期の人、経験があまりない業務を行う部署の係長クラスになってしまい、自分の経験とスキルが業務とうまく嚙み合っていないため、管理業務に対して嫌気がさしてしまっていました。
このように、安易に昇格をしてしまうと、その個人の経験やスキル、管理職の適正とのズレが生じ、モチベーション低下を招いてしまう可能性があるのです。
この同僚の方に聞いたのですが、この春に管理職に昇格した人の多くが、「なんで自分なんだ?」と疑問に思っているらしいです。
つまり、理由もわからず、望んでもいない管理職昇格が大量に敢行されてしまったのです。
「管理職になれる力がある人」が昇格するのではなく、「管理職になってその業務をしてほしい人」が昇格する
僕は、以前先輩から聞いたことを思い出しました。
僕が務めている会社では、「管理職になれる力がある人」が昇格するのではなく、「管理職になってその業務をしてほしい人が昇格」するという傾向があるようです。
つまり、実際に管理職になれる実務能力や、マネジメントのスキル、人間的な器がある/ないは関係なく、これからその業務をやってほしい人を昇格させて、やってもらうというスタンスであるということです。
我が会社は、未だに年功序列的なところがあります。その人の管理職に必要な経験や適正、本人の気持ちなんかまるで無視し、ある程度相応の年齢に達している人を昇格させるというやり方をしています。
もちろん、実際に役職について足りないところは学んでいく!というスタンスも理解はできますが… あまりにも実経験とスキルが足りなさすぎたり、マネジメント力が不十分な人を昇格させてしまうのは、個人にとっても会社にとっても不幸の始まりだと思うのです。
上記の同僚のように、うまく業務が遂行できず成果が出にくくなり、周りあら評価されず、自己肯定感がダダ下がりになり… 最悪、転職してしまうという事態になりかねません。
これは、個人にとっても会社にとっても大きな損害だと思います。
管理職に任命された人が、「納得感」が感じられていないことが一番の問題
本来、昇格して管理職になるということは「喜ばしいこと」とされています。
お給料もUPしますし、管理職となると社会的な地位も上がって、ステータスも上がりますよね。 それにもかかわらず、管理職をやりたがらない人が多いのは何故なのでしょうか?
上記した同僚の方の話の中に、その答えはあります。
理由①:昇格に対し、「納得感」がない
まず、昇格し管理職につくにあたっては、その業務においての実績があったり、経験があることが大前提だと思います。また、課内のメンバー間の調整がうまくできたり、マネジメントが出来るというスキルが必要です。
そういうことが出来るからこそ、そのチームの管理職になれるのです。
ここが不十分だったり、明らかなミスマッチがあるため、昇格し管理職を任命されたとしても、本人にはまるで「納得感」が感じられないんです。
上記の「管理職になれる力がある人」が昇格するのではなく、「管理職になってその業務をしてほしい人が昇格」するという傾向がある場合、こういったミスマッチが生まれやすいんじゃないかと考えます。
物事を行うにあたって、自分自身で「納得できる」ということは極めて大切です
管理職という大役を任される以上、
・自分の経験やスキルが、任命されるに足るものなのか?
・自分がなぜそのポジションに就けるのか?
・自分の何を買われ、期待されているのか?
これを自分の中で腹落ちさせて、納得しておく必要があると思うのです。
納得はすべてに優先です!
引用『ジョジョの奇妙な冒険 スティールボールラン』
僕の同僚も、この納得感を感じられず、昇格自体意味不明だといっていました。
特に説明もなく、「いきなり管理職やってよ」…なんて言われたところで、「やる人いないから、やってよ」みたいな感じで、面倒な町内会の班長を押し付けられたような気持ちになります。
理由②:本人に説明し、承諾を得ていない
ふたつ目の理由は、昇格する際、その本人に「昇格するにあたっての説明」と「了承を得ていない」からです。
我が会社、年度末は忙しいからという理由なのかわかりませんが、昇格する際、人事なり直属の上司なりから、ちゃんと話し合いや説明がされず、いきなり打ち明けられるケースが多いのです。
上記の同僚もご多分に漏れず、年度末に少し管理職と面談して、
そんないい加減な感じで大役を振られたところで、「やる人いないからやってよ」的な、適当に選んでる感満載なんですよね。 先ほどの納得感につながりますが、まるで腹落ちできません。
また、その大役を任せるにあたって、その「本人に了承を得る」のも大切です。
会社の意向である以上、従わなくては…というのも分からんではないですが、そういった大役をやってもらうのにも関わらず、「一方的に決めたから!」というスタンスは、任された方も気分がよくないですよね。 やはり、話し合って本人の意向を聞いて、了承を得ることが大切です。
引用『ドラゴンボール』
…といった具合に話をされたらどうでしょうか?
「来年度から、係長だからよろしく~」と一方的に言われるより、説得力があるし、任された方のやる気も、俄然違うと思います。
兎にも角にも、会社と個人双方が話し合い、納得したうえで昇格をさせないと、僕の同期の例のように、様々な不幸を生み出す要因になります。
分不相応な昇格で本人が苦しむことになり、周りからの当たりが強くなり、自信を無くして最悪離職などにもつながる可能性があります。成果も上がらず、会社は高コストな管理職を単に増やしてしまっただけになり、単純に人件費を圧迫しかねないのです。
なので、「年相応だから」とかいう理由で、やみくもに管理職にして、数を増やせばいいということではないんですよね。
管理職になり得る経験とスキル、素養があるか、本人に納得感とやる気があるか?
そういったことを総合的に、厳密に精査したうえで管理職は選ばれるべきだと思いますし、それができる人にこそ、管理職のお給料やインセンティブを出すべきです。
まとめ
・この春、大量に管理職が増えた。 その中には、「なぜこの人が?」と思う人も多く、単に大量生産しているようにしか見えない
・会社と個人双方が納得したうえで昇格をさせないと、僕の同期の例のように、様々な不幸を生み出す要因になる 納得はすべてに優先
管理職… それは誰でもなれるわけではない、本来なら立派な人が就くべきポジションなのです。 なので、バーゲンセールのように安く売りたたいて良いものではないはずです。しっかりと吟味し、納得感をもって選出してほしです。
ちなみに、僕は頼まれてもやりません。絶対身が持たないし。
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