「心療内科って、どんなところなの? 怖いんだけど…」⇒僕がメンタルダウンした時に、心療内科に通っていた時のことを語ってみます。
みなさん こんにちは おりばーです
先日、久しぶりに友達に会ってご飯を食べたのですが、その時に「メンタル疾患」の話題になりました。
色々と話を聞いてみると、その友人は仕事や家庭、他のタスクに忙殺されてストレスが溜まり、メンタルを病みかけているから、同僚や家族に心療内科の受診を勧められたとのこと。
でも、心療内科ってどんなところか分からないし、行っても効果があるかが怪しいから、受診に二の足を踏んでいる。
正直、迷っていたみたいです
この友人のように、『心療内科を受診してみようかと思っているけど、どんなところか分からないし、正直行くか迷っている』
こういう人は結構多くいらっしゃると聞きます。
なので、今回は僕が以前メンタルを壊しかけて、心療内科に通ったときの体験談を語っていこうと思います。
この記事を読むと、こんなことが分かる
- 心療内科ってどんなところなの?
- 心療内科に通ってみてどうだった?
- ぶっちゃけ、心療内科って通った方がいい?
これから心療内科に診察してもらおうか?迷っている人たちの、参考になれば幸いです。
心療内科に通うことになった経緯
まず、僕が心療内科に通うことになった経緯をお話しようと思います。
もう数年前になりますが、僕は仕事と家庭両方で、キツイ状況に追い込まれていました。
仕事では負荷が高く、誰も助けてくれない状況。仕事が遅れてると叱責され追い詰められる日々…
また、家に帰れば生まれて間もない子供がいて、その影響でちっとも息抜きが出来ず心が休まらない。
そんな状態がしばらく続き、それに伴い少しずつ少しずつ身体と心がおかしくなっていきました。
異変第1段階:頭痛やめまい 耳鳴りなどの身体の異変
最初は変な頭痛やめまいがしたり、耳鳴りがしたりするところから始まりました。
最初は『疲れていただけかな?』 『一時的なものかな?』と思っていたのですが…全然良くならず、かなりの頻度でこういう症状が現れるようになりました。
異変第2段階:睡眠の異常
次に、睡眠にも異常が出てきました。
変な時間に目が覚めてそのまま朝まで眠れないなんてことが何日も続きましたし、眠れたとしても、眠りが浅くて疲れが全然取れないんです。
そして、全然眠れていないから、仕事中にぼーっとしてきたり、おかしな時間に眠くなってきたり…頭痛とめまいがひどくなってきたり…仕事にもだんだん支障をきたすようになりました。
異変第3段階:思考回路の異常
そんな生活がしばらく続き、次はとうとう頭(思考回路)までおかしくなってきました。
全然脳が動いていない感じがして、モヤがかかった感じになり…
そして本やメールを読んでも、字は認識できても全く意味が分からなくなり、やがて奥さんの話も内容が全く理解できなくなりました。
僕はその時のことをあまり覚えていませんが、明らかに目つきがおかしく、会話が支離滅裂で、奥さんが話す内容を全く理解できていないような感じだったとのことです。
さすがに「マズイ」と思い、会社の看護師さんに相談したところ、心療内科をいくつか紹介してもらい、受診をしてもらうことにしました。
正直、どんなところなのか? 不安で仕方ありませんでしたね。
心療内科に行ってみたらこんなところだった
心療内科の様子
僕が選んだのは、家のすぐ近くの駅前の心療内科でした。
口コミで「丁寧に診察してくれた」という声が多かったのと、単純に通院しやすいから…という理由からです。
行ってみると、受付があり、総勢20人くらい腰掛けられる待合室がありました。
何かのアニメソングをオルゴールにした音楽が流れ、アロマディフューザーのようなものが焚かれていて、落ち着く雰囲気だった気がします。
初診だったので、問診票に今起こっている症状を書いて、しばらく待つことにしました。
その間、待合室にいた人を眺めていたのですが…すごく戸惑って複雑な気持ちになったのを覚えています。
表情が暗くてずっとうつ向いたままの人、受付で要領を得ない話をしてパニックになっている人、しくしく泣いている人…
そういう人たちがいたからです。
その人たちを決して侮蔑したり、憐れんだりしているわけではありません。
ただ、「自分の尺度から見て、正常とはとても言い難い辛そうな状態になっている人たちが少なからずいて、その人たちと同じメンタル状態に、自分もなってしまったかもしれない」と思うと、すごく怖かったんですよね。
僕も、行きつく先はこういう人たちとなんら変わらないのかもしれない
なんか、すごく怖くなってきたよ…)
未だかつて、見たことのない状態になっている人たちを目の当たりにして、自分がどうなってしまうのか?
心の底から不安な気持ちになったのを覚えています。
心療内科の先生はどんな人だった?
しばらくして、僕の診察の番が来ました。
名前を呼ばれて診察室に入ると、そこには優しい雰囲気の初老の先生が座っていました。
仮に、この先生をM先生と呼ぶことにします。
僕は、M先生に色々なことを聞かれ、それに対して正直に話をしました。
- 身に起きている症状と、いつからその症状が出ているか?
- 仕事の量や人間関係、家族構成や状況
- 自分が今どう感じているのか?どうしたいのか?
M先生は、優しく僕の話を聞いてくれて、時々相槌をうって「大変でしたね」とか「辛かったですね」とねぎらうような言葉をかけてくれました。
そして、色々と話をし終わって、診断結果が出ました。
今、おりばーさんは精神的に疲れがたまっていて、このままだと鬱状態になってしまう可能性があります。
特に、「夜眠れていない」という状態が、非常に良ろしく無いですね。
まずは、自力で眠れるようにならないといけないので、抗うつ剤と睡眠導入剤を処方します。
それを飲みながら様子を見ましょう
深刻な事態に足を突っ込みかけていて、治療を始めないと危険な状態になっていました。
薬の投与と定期的な通院
トリアゾラム(抗うつ剤)とブロチゾラム(睡眠導入剤)という薬が投与され、しばらくの間それを飲みながら様子を見て、定期的に通院することになりました。
飲んでみると…夜中変な時間に目が覚めることもなくなり、確かに眠れるようにはなったと思います。
ただ、起きた時に身体が鉛のように重く、ダルくて起き上がれないことが多々ありました。
睡眠導入剤というのは強制的に薬で眠らせているだけなので、副作用で身体が重くなってきてしまうのです。
そして、夕方15時~17時くらいの変な時間帯に、異常に眠くなってきてしまうんですよ。
とても仕事ができる状態ではないので、会社を休みがちになってしまいました。
一度、あまりにも辛いのでM先生に相談したことが有るのですが…
「眠れない状態というのはとても危険な状態なので、薬による強引なやり方でも良いから、とにかく眠らないとダメ」だとのことでした。
勝手に投薬をやめたりしちゃダメですよ!
結局、薬の量などを調整しながら、数か月に渡って投薬と通院を続けることになりました。
症状がひどいときは、診察を1Weekに一回のペースにしてもらったり…結構頻繁に通っていましたね。
でも、「メンタルが回復してきている」と、この時は自分ではなかなか実感がもてませんでした。
薬の投与で相変わらず身体はだるいし、頭にモヤがかかってうまく働いていない感覚が、かなり長い期間残っていましたからね。
この治療を続けていた間に、僕は会社の上司からパワハラに近い仕打ちや言い方をされるようになり、メンタルが持たずに休職することになりました。
その時、M先生はすぐにうつ症状の診断書を書いてくれて、一度その環境から離れて休養することを勧めてくれました。
一か月の休職を経て、何とか職場復帰し、服薬と通院を続けること約1年…
薬の服薬も必要なくなり、定期的な通院も必要なしと診断されました。
『メンタルが壊れる前の状態に戻ったな』…と自分自身で自覚できるまで、おおよそ2年の月日を要しました。
心療内科にかかって、正直どうだった?
心療内科にかかってみて、正直どうだったのか? 今振り返ってみて率直な意見を述べていきます。
通うのが結構大変だったし、通ってすぐに回復したわけじゃない。
回復したなと自分で思えるようになるまで、すごく時間がかかりました。
それでも、結果的に通ってよかったんじゃないかと僕は思っています
理由は2つ
①「眠れない」という異常事態に対処できたから
②「休職」という選択肢を取れたから
理由①「眠れない」という異常事態に対処できたから
僕は、精神的に参ってしまったときに、睡眠障害という異常事態に悩まされました。
睡眠が満足に取れないと、自律神経が乱れまくって体のあちこちに不具合が出て、体調がすこぶる悪くなってしまうんです。(頭痛/めまい/吐き気/呼吸困難・息切れ etc…)
抵抗力が下がって病気にもなりやすく、集中力やなくなり事故やケガにも見舞われやすくなってしまいます。
そして、眠れない=精神疾患になるリスクが激増し、命に関わる由々しき事態です。
精神的に追い詰められて、自力で眠ることが出来ない状態だったので、そこを診察と薬の処方で医学的にサポートしていただけたのは、非常によかったのかなと思います。
寝れるようにしてもらえたのは、ホント助かりましたよ
理由②「休職」という選択肢を取れたから
また、僕は仕事でパワハラ上司に追い詰められ、仕事やその環境から離れないとマズイ状況に陥ってしまいました。
この時「休職」という措置を取るために診断書を書いてくれたというのも、非常に助かりました。
その仕事や環境のストレスが原因で、身体に異常(頭痛や吐き気、蕁麻疹など)が出てしまっているときや、精神を病んでしまいそうな時は、「休職」という方法で、その環境から一旦離れた方がいい場合があります。
そのまま働き続けた場合、ホントに取り返しがつかなくなってしまうんです。
就業不可と書かれた診断書をもらって会社に提出すると、会社は基本その従業員を働かせることができません。(会社として受け取り拒否された場合、労働基準監督署に通報するなどの処置をしましょう)
あのまま続けていたら、間違いなく重篤なうつになっていた事でしょう
自分の精神状態によっては、こういった緊急措置を取ることも必要です。
また、「ホントに危ないと思ったら休職というカードもある」というのは、追い詰められないための安心材料にもなります。
こういうサポートもしていただけたのも、心療内科に通ってよかったと思う点です。(※)
※診断書は、いきなり飛び込みで心療内科に行って、「下さい」と言ってもらえるとは限りません。
過去の経緯や症状の変化などを鑑みて、心療内科の先生が医学的な立場から総合的な判断して発行される場合が多いので、注意が必要です。
精神科や心療内科については、昨今色々な意見があります。
「精神科や心療内科なんてどこもインチキ」
「抗うつ剤なんて、効かない」
「ダラダラと通院を長引かせて、診察料や薬代をせしめているだけ」
こういった意見があるのも確かに事実です。
ただ、僕は深刻な事態になる前に、おかしいなと思ったら心療内科に診てもらうことを強くお勧めします。
それこそ、「風邪っぽくてなんか調子悪いから、内科行こうかな…」みたいな軽い感覚でいいと思います。
「眠れない」「憂鬱な気分が晴れない」という症状が出始め、それが何日も続くようであれば、精神疾患に片足を突っ込みかけていると思った方がいい。
そこから、身体に異変が現れ始めて、生活に支障が出始めるまで、そう長い時間はかかりません。 あっという間です。
そこまで症状が深刻化してしまった場合、治療に莫大なお金と時間がかかります。
本来、楽しいことをしたり、欲しいものを買ったりするのに使えたはずの時間やお金を、精神を病んで通院と投薬のために使い続けなくてははならないなんて…
バカバカしいにもほどがあると思いませんか?
自覚症状が出始めているのであれば一刻も早く対処した方が、結果的に治療に使うお金や時間も少なくて済むんです。
こう思ってしまう気持ちは、僕にも痛いほどわかります。
そういうイメージは一旦脇に置いておいて、自覚症状があるなら、是非お早めに診察を受けてみてほしいと思います。
まとめ
【おりばーの心療内科に関する考え】
・通うのが結構大変だったし、回復したな思えるようになるまで、時間がかかったけど、結果的に通ってよかった
・深刻な事態になる前に、おかしいなと思ったら心療内科に診てもらうことを強くお勧めする
今回は、心療内科に通った時の体験談をご紹介しました。
心療内科に行くのをためらっている人の不安を、少しでも払拭できたら嬉しく思います。
もちろん、ここには通わないに越したことはない。
できれば、一生縁のないものであってほしい気持ちは十分に分かります。
ただ、メンタルを病みかけている自覚症状があるのであれば、怖がらずに心療内科を上手に利用することを検討してみてほしいです。
TestosteroneさんもTwitterでおっしゃっていますが、限界が来てからでは遅いんです。
取り返しがつかないんですよ。
「つらい時は逃げろ」と言われてもいろんな事情があって簡単に逃げられないのはわかってる。それでも言わせてくれ。つらい時は逃げろ。限界がきてからじゃ遅いんだよ。逃げるにも体力や気力が必要で、限界近くまで耐えてると逃げる体力や気力すらなくなっちゃうんだよ。お願いだから頑張りすぎないで。
— Testosterone (@badassceo) February 19, 2023
限界が来る前に、心療内科に行って適切な治療をすれば、また元気になれます。
僕は、心身が元気なら、大概の事は何とかなると思っています。
それでは、本日はここまで
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