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離職率を下げたいなら、人の心(ココロ)を軽んじることなかれ

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人の心(ココロ)を無視しているから、離職率が下がらないんじゃないの?

みなさん こんにちは おりばーです。

皆さんの務めている会社は、従業員が離職せずに長い間務められる会社でしょうか?

今日は、この離職率について考えるところがありましたので、記事にしようかと思います。

目次

離職率がやたら高い、我が会社

僕が今勤めている会社の離職率はどうかというと… 正確な数値は分かりませんがかなり高いと思います。

頻繁に「今日でこの会社を退社します 今までお世話になりました」という挨拶メールが飛んできて、一人、また一人と人が次々と居なくなっていきます。

僕が所属している部署でも、20代後半~30代前半の、いわゆる「脂がのってきている」若手の人が立て続けに辞めてしまい、一時業務が回らずにショートしかけたこともあったぐらいです。

僕は、今の会社には転職して入社しているので、他の会社での勤務も経験したことがあるのですが…はっきり言って、「こんなに人って辞めるもんなんだっけ?」と困惑してしまいましたね。

ある日、管理職の人とたまたま外出したとき、移動中の車の中でこんなことを聞かれました。

管理職
なぁ、おりばーくん

うちの会社って、なんでこんなに若い人が辞めるのかなぁ 給料だってびっくりするくらい悪いわけじゃないし、一部上場企業なのに… 何か理由があるんだろうか

これを聞いて、僕は内心

Oliver
(おいおい… 一体何をいっているんだ? 逆に、「なんで辞めない」とおもっているの? っていうか、僕に聞かないでよ そんなこと)

と思ってしまいました。

東証一部上場企業といっても、給料もさして高くなく、部署によっては休日出勤が当たり前、余計なくだらない業務で日々心身がすり減っていき、会社が傾いたら、一定の年齢以上の人材を簡単に解雇するような会社です。

自分の年齢がまだ若いうちに、転職して「他の会社に移る」なんて、至極当然の選択だと思いませんか?(まー、会社なんて多かれ少なかれ、他も似たり寄ったりなところがあるとおもいますので、一概にうちの会社だけとは言えないかもしれませんが…)

申し訳ないですが、この管理職の人は自分の会社を少々過大評価しすぎていて、今どきの労働価値観と乖離があるといわざるを得ません。

…ただ、この管理職の方に「なんで辞めるんだろう」と問われてから、僕の中でも「給料もさして高くなく、部署によっては休日出勤が当たり前、余計なくだらない業務で日々心身がすり減っていき、会社が傾いたらいい年になった人材を解雇するような会社…だけど、他にも何か要因があるのかな?」

…と、ちょっと気になるようになりました。

Oliver
 確かに、ホントにそれだけで、人は辞めてしまうものかな?

そんなある日、「辞める人、ぶら下がる人、潰れる人」 さてどうする?を読んでみた

そんなある日、何気なく電子書籍で読書をしていると、一冊の本が目に留まりました。

「辞める人、ぶら下がる人、潰れる人」 さて、どうする?

僕は、パラパラとページをめくって読んでみたのですが…この本が実に面白かったです。

ここに、人が辞める会社ってどういう状態になっているのか? それを食い止めるためのヒントがここに書いてあるような気がしました。

その内容で、僕がハッとしたポイントを紹介したいと思います。

■マイナス感情の蓄積

まず、この本の冒頭で言っていることですが、生産性が低く、人が定着しない企業の多くは、労働者のマイナスの感情(ネガティブ)が蓄積しているというのです。

社員・チームの生産性やモチベーションの低下、労働環境の悪さ、採用の苦戦、離職など…  本書を読んでいるあなたがまさに今感じている課題。 それらすべてが組織の病です。

その原因は何か? それは、『マイナス感情の蓄積』です

マイナス感情は、 多くの人が経験しているネガティブな感情を指します。「あきらめ」「落ち込み」「疲労」「不安」「虚しさ」「妬み」「怒り」「 逃げ」といったように、あまり表に出ない感情もあれば、ちょっとしたことで爆発する感情もあり、さまざまです。

なぜ、マイナス感情が蓄積するのか? それは人間の心(ココロ)、心理が大きく関与しています。 現実に私たちが直面する感情が直面する感情はマイナス感情の方が強烈であり、様々な影響を長期にわたって及ぼします。

引用『「辞める人、ぶら下がる人、潰れる人」 さて、どうする?』

人が多く辞める会社に共通していることは、従業員にネガティブなマイナス感情が渦巻いていて、それを放置しているということです。

経営者は、こういったマイナス感情が渦巻いていることにあまり関心を示さず、プラス感情を生み出す施策ばかりに目が行き、実践しがちです。

例えば、

・ノー残業デー

・リモートワーク

・フレックス勤務制の導入

etc…

会社の経営層
こういった施策をすれば、働きやすい会社になり、離職も減るだろう! デへへ! 我ながらナイスアイディア!

多分、こんなことを思って、ありとあらゆる施行に取り組まれているんだと思うんですが…(現に、こういう施策をやっていることに対しドヤ顔している奴がいました)

これらは、一時的なプラス感情を生み出すことはできますが、その喜びはあくまで一時的なものであり、時間が来ればそれが「当たり前」になっていってしまい、仮にそれが失われた際のマイナス感情の方が大きくなってしまうのです。 その場しのぎの暫定対策にしかなり得ないってことですね。

多くの企業が、プラス感情を生み出す施策ばかりを実施してしまうのはなぜなのか?それは、マイナス感情を解決する施策より、何かを付け足す施策を導入する方が手っ取り早く、かつ「時代の流れに乗っている感」を、経営・人事層は持つことが出来るためです。

会社の経営層
我が社は、今流行りの、リモートワークを導入しているもんね! 最先端だぜ! ワハハ!
とか思っちゃっているんでしょう。

でも、そんな小手先の施策ばかりに走っていても、肝心のマイナス感情の方はまるで取り除けていない。 ちょっとしたキッカケを引き金に、爆発しかねない状況であり、そのまま放置すればむしろ増幅していってしまうのです。

Oliver
爆発寸前の、時限爆弾だよね

■会社(経営者)と従業員との間にある溝

経営層や人事は、働きやすい会社を実現するために色々な施策を行いますが…その思いとは裏腹に、実際には思惑通りにはいかないというのが現実です。

施策 実際
残業時間削減 現場から不平不満続出
フレックス制度導入 社員のやる気Down
結果を出した社員を昇格 辞めちゃった
1on1面談を導入 効果がなく、管理職の負担だけが増えた

会社(経営層)と社員(従業員)の間には、どうにも埋められない溝があります。

経営者や人事の中には

会社の経営層・人事
社員のために我々はここまでやっているのに、なぜわかってくれないんだ!(プンプン)

…と、憤りや虚しさ、手詰まり感を感じているかもしれません。

ただ、良かれと思って行っているこういったことって、結構空回りしちゃってたりしませんか? 「それじゃないんだよな感」といいますか。

我々労働者からすると

労働者
あのさぁ…そういうことじゃないんだよ! 会社は余計な事ばかり推進して、何もわかっていないぜ

…その溝の積み重ねが、組織の将来に暗い影を落としてしまう可能性があるのです。

■14の労働価値とマクロ・ミクロシフト

上記したマイナス感情の発生には、個人が仕事や職場に何を求めているかが深く関与していて、会社から与えられるものと社員が求めるものとのレベルの差(ギャップ)が大きく関与しています。

我々労働者が会社や仕事に何を求め、何を優先し、何がイヤなのかは人それぞれです。 これを「労働価値」というそうですが、大きく分けて14もの種類があります

14の労働価値

No. 労働価値 内容
1 能力活用 自分の能力を発揮できること
2 達成 良い結果が出せた!という実感を得ること
3 美的追及 美しいものを作り出すことができること
4 愛他性 人や社会の役に立てること
5 自律性 他の命令や束縛を受けずに自分で仕事ができること
6 創造性 新しいものを生み出すことができること
7 経済的報酬 お金をたくさん稼ぐことができること
8 ライフスタイル 自分が望むような生活が送れること
9 身体的活動 身体を動かす機会が持てること
10 社会的評価 世間/社会に自分の仕事の成果を認めてもらえること
11 冒険性 わくわくするような仕事ができること
12 社会的交流性 様々な人々と接点を持って仕事ができること
13 多様性 色々な活動/仕事ができること
14 環境  業務の環境が心地いいこと
Oliver
こんなに種類があるんだ!

「多様性」とはよく言ったものですね!

どのような労働価値を持っているか?求めるレベルも人それぞれ…

仕事に対する様々な事象に対し、プラス感情を抱くか、マイナス感情を頂くかも変わってきます。

そして、これらの労働価値は社会情勢や個人のライフステージでも変化します。

労働価値の変化

社会情勢や時代の変化による大きな労働価値変化

⇒マクロシフト

個人の局所的要因による労働価値変化

⇒ミクロシフト

ところが、仕事に対しての価値にはこんなにたくさんの種類があり、何を優先するかなんて人それぞれ。変化するもののはずなのですが、会社側は一方的な価値観を押し付け、決めつけてきます。

思い返せば、僕の勤め先の経営者や中間管理職は、事あるごとに下記のようなことを言ってきていたような気がします。

・「出世して偉くなってナンボ 偉くなれない奴はダメだ」

・「入社5年目の人はこういった仕事をするべき」

・「業界に影響を与える仕事をやっているのに、何が不満なんだ」

・「一部上場企業なんだから、幸せでしょ」

Oliver
ハッキリ言って、何て独りよがりな価値観だろうかと思ってしまいます。

会社側で

経営者
労働者が求めていることは、こういうことに違いない
経営者
こうだから幸せなはずだ

…と簡単に決めつけ、そしてそれに基づいた短絡的な施策を行うのは危険だと思います。

人それぞれ労働価値は異なり、しかも状況によって変化だってするんだから。

そういった前提を理解せず、小手先の施策ばかりに走っていると従業員から不満を持たれ、突然「辞めま~す アデュー」と一身上の都合で去られてしまうということが発生する恐れがあります。

■「無関心」と「想像力の欠如」が組織を病に追い込む

離職を防ぐには、組織内のマイナス感情を、最小化しないといけないということになるのですが…このマイナス感情の最小化を阻害している最大の要因はなんなのか?

色々要因はあるんでしょうが、大きな問題は「無関心」と「想像力の欠如」です。

社員の心(ココロ)に関心を持っている経営・人事・管理職が少ない会社であればあるほど、マイナス感情が蓄積しています。

そして、人に関心を持ちマイナス感情を生み出す課題を見つけたとしても、それを解消する施策を考える際、「相手がどのような感情を持つのか」想像できないと的外れの施策を行ってしまい、新たなマイナス感情を生み出してしまう可能性があります。

「社員のためにこの施策をやったのに、なんで喜ばないのか」

「何をやっても社員がマイナスに捉えて困る」

…といった発言になっているのが、想像力の欠如です。

上記の労働価値のところでも述べましたが、仕事に対して何を大事にしているか?なんて、ホントに個人個人違うんですよね。

人それぞれ思うことが違うことに対して、少しは関心(理解)を持てないのか? 何か施策をやるにしても「相手がどういう感情を持つか?」少しは想像して発言しているのか? …と疑ってしまう経営層や管理職が多いこと多いこと。

「無関心」 と「 想像力の欠如」 が 組織の上層部にはびこっている限り、 マイナス 感情の蓄積は止まらず、離職対策、組織の発展など夢のまた夢でしょう。

離職率を下げたいのなら、人の心(ココロ)を軽んじることなかれ

この本を読んで強く思ったこと。

それは結局人間は感情・ココロがある生き物なので、仕事上とは言えそれを蔑ろにしちゃいかんということです。

僕も今の会社で働いてみて、業務遂行・目標達成・効率化の大義名分をいいことに、働いているこちらの心(ココロ)を蔑ろにされた場面というのは何度も経験しました。

会社にとって、利益を出すことはそりゃ大事ですよ。でも、その利益は誰が生み出しているのかというと、我々従業員なわけです。

そんな従業員にも心(ココロ)があり、それを蔑ろにされたら

従業員
こんな会社に、もう力なんて貸したくない!

…って思うのは、至極当然です。

冒頭に、管理職がこんな質問をされたと言いました。

管理職
なぁ、おりばーくん

うちの会社って、なんでこんなに若い人が辞めるのかなぁ 給料だってびっくりするくらい悪いわけじゃないし、一部上場企業なのに… 何か理由があるんだろうか

今の僕なら、こう言えます。

Oliver
そりゃ… この会社、我々従業員のココロを大切にしていないからじゃないっすかね~

離職率を下げたいのなら、ヘタな施策を行う前に、人の心(ココロ)を軽んじないようにしたら?とアドバイスしたい。

結局のところ、仕事なんて「人」なんだから。

まとめ

・離職率が多い会社は、従業員に『マイナス感情の蓄積』がある

・労働者が会社や仕事に何を求め、何を優先し、何がイヤなのかは人それぞれ これを「労働価値」という。

・これらの労働価値は社会情勢や個人のライフステージでも変化する

⇒ここを蔑ろにして安易に施策をしても空回る

・社員の心(ココロ)に関心を持っている経営・人事・管理職が少ない会社であればあるほど、マイナス感情が蓄積している。

今回は、書評のような形の投稿になってしまいましたね。

離職する/しないは、結局のところ「人の心をどこまで理解できるか」またはしようとするか?にかかっているような気がします。

こういった、心(ココロ)に関心をもってくれる経営者や管理職が、一人でも多くなってくれることを願うばかりです。

それでは、本日はここまで

最後に

今回の題材になった本をもう一度ご紹介します

「辞める人、ぶら下がる人、潰れる人」 さて、どうする?

今、色々な企業で問題になっている、離職率の高さ…

何が問題なのか?どうやって防ぐか?そこをわかりやすく解説してくれている本です。

すごく読みやすかったですし、ここに書かれていることをすべて実践するのは難しいかもしれませんが、何かのヒントにはなるんじゃないかと!

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