意見や主張は、どんな人でも言う資格はあります。
みなさん こんにちは おりばーです。
先日、
…と、部下らしき人に詰め寄っている人を見かけました。
これに対し、色々といかがなものかと思ったので、記事にさせていただこうと思います。
意見や主張は義務を果たしてから言え
色々派生系はありますが、誰しもこんな言い分を聞いたり、実際に言われたりしたことがあるんじゃないでしょうか?
おそらく、上司や先輩という上の立場の人から言われるのがほとんどでしょうけど。
この言葉って
「やるべきことをやってもいないのに、いっちょ前に意見や主張をすることは一切許さない!」
…という感じで、有無を言わさず相手を強引にねじ伏せることのできる、便利なフィニッシュブローなんですよね。
こんなことを部下に言って、話を聞こうともしない管理職をよく見かけます。
ただ、そんなメチャクチャな暴論で意見や主張を言えないというのはおかしいですし、この言葉をむやみやたらに乱発すると、かなり危険性も高いと僕は思っているんです。
「やるべきことをちゃんとやって、義務を果たせている状態」は、おそらくどんな人にも永遠に訪れない
まず、「意見や権利を主張するのは、やるべきことをちゃんとやって、義務を果たしてから」
…と言いますが、それはおそらくほぼ全員の人が実現できないんじゃないかと思うのです。
誰だって、どんどんやるべき業務が増え、手が全く付けられていない業務があったり、今の立場で求められていることが十分に出来ていなかったりするはずなんです。
それは、社長であろうと、役員であろうと、部課長であろうと、例外ではありません。
…という人も中にはいますが、それは勘違いも甚だしいですね。
そういう人は、
・仕事量が単に少なくて簡単なだけ
・裏でこっそりフォローをしてくれていたり、秘密裏に火消しをしてくれている人がいる
・ホントは色々問題があるんだけど、めんどくさいから誰も指摘しない
・自分のやるべきことが、実は分かっていない
これのどれかに当てはまり、「自分は完璧に仕事をやれている」というとんでもない錯覚を起こしているだけだと思います。
なので、「やるべきことをちゃんとやって、義務を果たせている状態」なんていうのは、どんな人にも未来永劫訪れないことなのです。
そうすると「やるべきことをやって義務を果たしてから意見や権利を主張しろ!」≒誰も意見や権利を主張できないということの裏返しになってしまいます。
血が通った人間同士が仕事をしている以上、意見があって然るべきだし、最低限の権利はあります。
できていないことがあるからと言って、意見や主張が一切許されないというのは、ちょっとおかしいと思うんですよね。
危険性①:部下が上司に対し、心を閉ざし信用しなくなる
「やるべきことをやってもいないのに、いっちょ前に意見や権利を主張することは一切許さない!」
…という感じで、有無を言わさず相手を強引にねじ伏せ続けると、危険性も増えていきます。
まず、部下が上司や管理職に対して、「話しても聞いてくれないし、『やるべきことをやっていない』と言われるだけだから…」と、だんだん心を閉ざし始めるんですね。
上司や管理職の人は、部下のどんな主張や意見も聞く耳くらいは持ってあげて、話は聞いてあげる姿勢は持つべきだと思います。たとえその部下にできていないことがあったとしても。
その時、時間的に難しいのであれば後で改めて時間を作ってあげて、話を聞く場を設けるくらいはしてあげてほしいです。
仮に部下が意見や権利を主張してきても、別にそれを100%聞く必要は無くて、まずは言い分を聞いてやってほしいのです。
その上で、もし考えが違うのであれば、「言いたいことは分かったけど、それは違うと思うよ」…と言って諭せばいいだけですから。
「やることやって義務を果たしてから意見や主張をしろ!」…なんて一方的に言われ、話を聞く耳すら持ってもらえないと、部下の不満は溜まる一方です。
やがて「この人に相談や意見をするだけ無駄だな」…と心を閉ざして、何の話もしてくれなくなり、信用もされなくなってしまうでしょう。
危険性②:組織は上の言うことに素直に従うだけの、イエスマンばかりになる
それから「話しても聞いてくれないし、やるべきことをやっていないといわれるだけだから…」
…と、上司に対し部下が何も意見や主張をしなくなっていくと、やがて部下は自分では何も考えない、上司のイエスマンばかりになっていきます。
これって、実は組織としては極めて危険で不健全な状態なんです。
上手く組織が回ってて、イケイケドンドンの時は良いんですよ。イエスマンばかりなら意思疎通がしやすくて、ツーカーで話も早いでしょうから。
ただ、それだと会社の経営が傾いてきたり、仕事の進捗が思わしくなくて決断を迫られたり、何か新しいことにチャレンジしたりしようとするときに、被害が大きくなってしまうのです。
会社のトップや管理職の人達だって、同じ人間です。
時には独善的になってしまっていたり、勘違いから誤った判断をしてしまうことだってあるし、いつの間にか考えが古くなって偏ってしまっていたりもします。
そんな時に、「いや それは違うんじゃないですか」と指摘をしたり、「僕はこう思います」と反対意見を言ったりする人がいなければどうなるでしょう?
会社やチームがおかしな方向に向かい、取り返しがつかない事態になってしまうし、一辺倒の考えになり新しいアイディアなども創造されないでしょう。
つまり、長い目で見ると会社にとってマイナスにしかならないということです。
以上のことから、「やることやって義務を果たしてから意見や主張をしろ!」なんていう暴論で、意見や主張がしにくくなっていると、会社や組織の大きな損失に繋がりかねないのです。
そんなアホなことを言って、組織の風通しを悪くしているような輩は、もはや別に要らないんじゃないかな。
まとめ
・「意見や主張はやるべきことをやって義務を果たしてから言え」
⇒そんな暴論で意見や主張が一切許されないのはおかしいし、危険性も高い
・「やるべきことをちゃんとやって義務を果たした状態」は、どんな人にも未来永劫訪れない
⇒なので、意見や主張はどんな人でも言っていいはず
・部下の意見や主張に耳すら傾けないと、部下は上司に対し不満をため込み、心を閉ざし信用しなくなる危険性がある
・やがて、上の言う事をただ聞くだけのイエスマンばかりになり、会社や組織にとって大きな損失に繋がる危険性もある
意見や主張をちゃんとすることは、とても大切なことです。
組織にはいろんな人がいるんだから、考え方はそれぞれです。
そして、仕事なんだからそれぞれの意見をぶつけ合って然るべきなのです。
「意見や主張はやるべきことをやって義務を果たしてから言え」といって、意見や主張を言いにくくするような組織は、ホントに先が思いやられます。
そんな組織は、きっと廃れていってしまうでしょう。
どんな人でも、遠慮なく意見や主張が言える環境になってほしいものですね。
それでは、本日はここまで!
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