ストレスを解消することを前提にしてない?
みなさん こんにちは おりばーです
すっかり記事の投稿がご無沙汰になってしまいました。
先日、勤め先で管理職の一人が日々きつい思いをしている部下に対し、こんなことを言っていました。
溜ったら自分で発散させたりすることが必要だ。
これを聞いてまたモヤモヤしちゃったんですよね
今日は、「ストレスを溜めないようにする」問題について、好きに書かせていただきますわ
「ストレスを溜める」ってどういうことなのか
まず、初めにストレスを溜めるってどういうことなのか?
僕なりの解釈をちょっと図示してみようと思います。
まず、基本的に「ストレスって目には見えないもの」なんですが、僕は、外的な要因によってどんどん自分の心の中にあるゲージが溜まっていくようなイメージを持っています。
ここでいう外的要因とは、
・人間関係
・ノルマ
・プレッシャー
・叱責
組織やコミュニティに所属して生きていると、どうしてもこういった要因が自分に働き、大なり小なりストレスを感じてしまうものです。
以前、こちらの記事でも書きましたが、ストレスもエネルギーの一種だと考えることができるため、決して無かったことにはできず、何もしないと自分の心の中にストレスエネルギーとしてどんどんと溜まってきてしまうと考えられます。
そして、ストレスを溜めこみすぎてゲージがある一定のラインを超えると、心身の不調として身体のあちこちに現れ始め、最悪の場合、精神的に病んでしまいうつ病になってしまうといった可能性もあります。
こういった事態にならないためには、溜ったストレスゲージを何かしらの方法で発散し、一定以下のレベルにしておかないといけません。
この発散の仕方は、人によって様々です。
軽い運動をすることで解消できる人もいれば、お酒を飲んで憂さ晴らしが出来る人、休日に好きなことをやってストレスを解消する人もいるでしょう
これはホントに自分に合った方法で、やってもらえればよいかと思います
ストレスについての間違った認識
間違った認識①:ストレスが溜まったら、解消すればいいという考え
僕が冒頭の管理職の人に対してざわついた気持ちになった理由として、
「ストレスを与える」ということを大前提で、しかも仕事上なんだから許される行為だと高を括って話をしている点です。
「仕事だし、ストレスを与えていくけど、仕事なんだからいいよね? だから、そちらが何かしらの方法で、自分で減らしてね」と言わんばかりに。
なるほど、確かに、仕事である以上、大変なことや厳しいことを言われてしまうことも時にはあるでしょう。自分でもある程度はかかるストレスを最小限にする工夫をする必要があるかもしれません。
ですが、「仮にストレスが加えられても、すぐに気晴らしで解消すればいいじゃん」という考えには賛同しかねます。
いくらストレスを解消するといっても、無限に処理が出来るわけではありません。その本人が処理しきれないほどの量のストレスを与えてしまった場合、それを解消するのにも相応の代償(お金・時間・手間)を支払わないといけないからです。 最悪の場合、精神を病んでしまう可能性もあります。
それに、管理職や立場が上の人の言動はそれ自体に大きなエネルギーを伴っているので、その分立場の下の人にストレスエネルギー与えてしまう影響は大きいのです。
「時間が経てばなくなる」「ストレスは自分で発散するもの」だろうとタカをくくり、下の者に構わずストレスエネルギーを譲渡し続けると、後でとんでもないしっぺ返しを食らうことになります。
立場が上になったら、「自分より下の者にいらんストレスエネルギーを譲渡しない」ように意識しないといけないのです。
間違った認識②:ストレスを感じにくくするという考え
また「ストレスマネジメント」と題打って、考え方を変えて受けるストレスを減らすやり方や、精神的に強くなって危険ラインのボーダーラインを高水準にもっていって、心身の不調が出にくくするというやり方があります。
こんなイメージです
確かに、こういったテクニックも有効だと思いますし、ないよりはあった方が良いんでしょうが…
ただ、これってあくまで対処療法的な問題であり、いわば無理やりストレスを感じなくさせてるだけで抜本的な解決になっていません。
危険ラインを無理やりUPさせたことで、いざ危険な兆候がでたときに、もはや取り返しがつかない状態になっていたなんてことになりかねない、諸刃の剣的な考えだと思うのは、僕だけなんでしょうか
そもそも、ストレスになりうる外的要因が少ない環境にするべき
「ストレスが多くても、自分で解消してマネジメントする」
「考え方を変えて、ストレスを感じにくくしよう」
…なんていう、対処療法的な都合のいい方法に、僕は頼らない方がいいんじゃないかと思います。
病気とかでも同じだと思いますが、病気になって不調が現れ始めたから生活習慣を見直すとか、手術や薬の服用をして対処する…といったことをやっている人がいますけど、そもそも病気になりにくい生活習慣を普段から送ることの方が大切です。
なので本当の意味でのあるべき姿は、ストレスになりうる外的要因を出来るだけ少なくする環境にすることです。
ストレスになりうる外的要因が少ない環境
・困ったことがあっても、すぐに相談できる環境にする
・多少の失敗には寛容になり、皆でカバーしあえるようにする
・特定の人をつるし上げて、痛めつけるようなことはしない
・何か注意をするときにも、穏やかに諭すようにいう
・無理のない業務内容とボリューム etc・・・
こういう雰囲気がある職場は、ストレスになり得る外的要因が少ないため、ストレスゲージにストレスエネルギーが貯まりにくく、ストレス解消もさほど手間がかからないのです。 働いている人のパフォーマンスも上がり、少し難しいことも挑戦してみようかという気持ちも芽生え、生産性も向上していく好循環が生まれていきます。
現に、こういうセリフを吐いて、上記した「ストレスになりうる外的要因を、なるべく少ない環境に変えていこう」という発想にならない管理職の方を散見します。
その根底には、「仕事はツライもの」「辛く無ければ成長しない」「苦労は尊いもの」みたいな考えが骨の髄まで染み付いて、変える気がさらさらないのだと思います。ですが、別につらい思いをすることと、成長には因果関係自体は無いというのが僕の考えです。
従業員のパフォーマンスを最大化することの方が、よほど大事だと思いますので、管理職や会社の経営層の方々は真剣に環境を改善することを考えた方が良いと思います。 その権限と責任があるからこそ、その立場のお給料をもらっているのですから。
管理職や経営層の普段のちょっとした言動などで、部下の「ストレスになり得る外的要因」は良くも悪くも変わるので、不要なストレスを抱えないように注意を払ってもらいたいと思います。
まとめ
・「ストレスが溜まったら解消すればいい」という考えは色々と問題だし、誤った認識
・そもそも、「ストレスになる外的要因が少ない環境」を整えるべし
ストレスは大なり小なり誰しも抱えていることだと思いますが… あまりにも仕事上不要なストレスを与えてくる管理職が多いと感じたので、執筆させていただきました。そんなことをやらんでも、仕事は十分進むと思いますよ。
無駄なことをやっていないで、皆が働きやすい環境を整えることに尽力してほしいものです。
それでは、本日はここまで
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