「抵抗する手段を奪う」って点では、副業禁止=刀狩と一緒な気がする。
皆さん、こんにちは おりばーです。
最近、「副業を認める企業」が少しずつですが増え始めていると聞きます。
会社外で別の仕事をやることで、複数のキャリアを並行して歩む「パラレルキャリア」という考え方も浸透してきているようです。
以前こんな記事を書きましたが、とても良い風潮だと思います。
僕は、この「副業」に関していささか思うところがありますので、今日はそれを記事にさせていたきたきたいと思った次第でございます。
「副業禁止」の企業はまだまだ多いのが実情
副業を認める企業が少しずつ増えてきているとはいうものの…まだまだ「副業禁止」を規則で謳う企業も多いのが実情だと思います。
僕が勤めている企業も、社内規定を見ると「特別な事情がない限り、副業は禁止とする」とバッチリ書かれちゃっているんですよね。
僕は、人事部や労務部に知り合いがいたので、この辺の「特別な事情」のことを聞いたことがあるのですが…
例えば2018年のリーマンショックの時に実際あったらしいのですが、「勤務時間を週3日に減らされて月の基本給も減ってしまい、生活がままならないような人」に対し例外的に認めたことがあったそうです。
裏を返せば、そういった「生活がままならなくなるような、抜き差しならない状況」にでもない限り副業をすることは認めないという事に他ならず、そしてそれは完全に会社側の都合によるものです。
僕は、「なぜ副業はダメなのか?」という理由も、この人事にいる知り合いにそれとなく聞いてみたのですが…下記のような理由からの様でした。
・副業をすることで、業務に支障が出る可能性がある(疲労蓄積や時間的な問題から)
・副業をすることで、社内のノウハウや機密情報が外部に漏洩する
・副業をされると、労働時間の線引きが難しい(何時から何時までが本業で、何時から何時までが副業なのか)
こんな理由から、副業を原則禁止にしていると言っていましたが…僕は、これを聞いたときに思いました。
嘘くせー!なーんか嘘くせー!
副業禁止の本当の目的は、社員の「対抗する力」を奪うため
僕は、多くの企業が副業禁止をしている真の目的って、「社員が会社に対抗する力を奪う」ところにあるんじゃないかと思っています。
人は生活をするのに、多少なりともお金が必要ですよね。
何かしらの手段でお金を稼ぐしかないのですが、「会社からのお給料がなければ、生活ができない状態」にすることで、どんな無茶で理不尽な要求でも死に物狂いで遂行しようとする従順なソルジャー(兵隊)に仕立て上げられるんですよね。
特に、3~40代のサラリーマンだと家庭があったり、マイホームなど所有している関係上、簡単には転職ができないような状況だと思うので、そこを逆手にとって無茶な要求もどんどんできるのです。
そして、会社側は「労働環境を整えて働きやすくしていこう」なんて気は、さらさら持ち合わせていません。 「お前ら労働者側が頑張れよ」とあぐらをかいているような状況です。
でも、そのソルジャーに「会社の給料の他に稼ぐ手段」を持たれてしまうと、無茶な要求が迂闊にできなくなってしまうのです。
別にお前らからの給料がなくたって、別に全然大丈夫だし! お世話になりました!
アデュー!!
そんなことを言って、ソルジャーに逆らわれて離反されてしまうと会社も困っちゃいますからね。
なので、労働者がそういう対抗する力を持てないように「副業禁止」にしているというのが本音なんじゃないかと。
いうなれば、「副業禁止」は歴史上でいうところの「刀狩」に近いところがあります。
刀狩(かたながり)とは
刀狩(かたながり、刀狩り)とは、器の所有を放棄させること。
鎌倉時代の1228年(安貞2年)に、第3代執権北条泰時が高野山の僧侶に対して行ったものが、日本史記録上の初見で、後に1242年(仁治3年)には、鎌倉市中内の僧侶とその従者(稚児、中間、寺侍、力者など)に帯刀を禁止する腰刀停止令を出し、違反者の刀剣は没収し大仏に寄付するとした。また1250年(建長2年)に第5代執権北条時頼は範囲を拡大し、市中の庶民の帯刀と総員の夜間弓矢の所持を禁止した(「吾妻鏡」)。
戦国時代には諸大名によって行われている。天下を統一した豊臣秀吉が安土桃山時代の1588年8月29日(天正16年7月8日)に布告した刀狩令(同時に海賊停止令)が特に知られており、全国単位で兵農分離を進めた政策となった。
Wikipediaより引用
要は、刀狩は農民などから武器になり得るものを取り上げて農民が「一揆(=反乱)」を起こすのを防ぐ目的で実施されたわけですが、やってることはこれと何ら変わりません。
「副業禁止」を真に受けて、このままみんな何もしなくてよいのかえ?
一昔前なら、どんな理不尽を受けても、会社の言いなりになって働くのも良かったのかもしれません。
なぜなら、終身雇用や年功序列のようなシステムがあり、頑張って耐えていればそれなりの見返りがあったからです。
でも、今はどうでしょうか?
どの会社も、「シュウシンコヨウッテ、イッタイナンノコトダイ? ワカラナイヨ」と言わんばかりに、使い物にならないと判断されたらすぐに切り捨ててきます。
たとえ、「ボロボロになるまでその会社のために働いてくれた人」だったとしてもです。
なので、会社が個人を守る気がないのであれば、こちらも身を粉にして働く必要がないし、逆にそこまで働いてはいけないので、会社が理不尽なことを要求してきた際に、キックバックしたり、対等に戦えるだけの力は持っておいた方がいいと思うのです。
ですが、僕が働いている会社の同僚は、そのことを薄々気づいているはずなのに会社の言う「副業禁止」を真に受けて、なーんもやろうとしない人が多いですね。
盲目的に
「稼ぐにはこの会社で働くしかない」
「会社からのお給料がもらえなきゃ、僕の人生はおしまいだ だから必死にしがみつくしかない」
…という考えになって、ボロボロになるなんてあまりにも不幸すぎるじゃないですか。
僕は、そんな「副業禁止」なんて馬鹿正直に守る必要はないし、やり方次第で会社に対抗できる力は培えるんじゃないかと考えています。
「個人でもお金を稼ぐ方法はないだろうか?」
「そのためにはどうすればいいか?」
…ということをみんなが真剣に考えて、できることからどんどん実行に移していけばよいと思います。
個人で稼げる人が増えていけば、会社側ものんきにあぐらをかいている場合では無くなります。
「労働者が定着してくれるために、労働環境を整えなくては やべー」という危機感にかられることでしょう。
そうやって、労働環境がよくなっていけば、より優秀な人材も集まってきて、利益も出て…という好循環が生まれていきます。
そういった意味でも副業は会社側にもメリットがあるので、もっと認められるべきだと思うんですが。
まとめ
・「副業」を認める会社は増えてきたものの、「副業禁止」な企業はまだまだ多い
・「副業禁止」は歴史でいう「刀狩」 その真の目的は、従業員が会社に対抗する力を奪うためにある
・「副業禁止」なんて馬鹿正直に守る必要は無し 「自分を守るために自分で稼ぐ力」は身に付けておいた方がよい
今の会社の給料と同等の額を、自分で稼ごうと思ったら確かに大変かもしれません。
…が、行動しなきゃ何も始まらないし、「会社に頼らなくても自分でも最悪稼げるぜ」という精神的な安心を得るのってすごい大切だと思います。
「どうやったら自分でも稼げるか?」という発想を持ち続けて、自分なりに試行錯誤して行動していけば、きっと良い方向に転がると僕は信じております。
(もちろん、副業が発覚してしまうと処罰の対象になってしまう場合もあるので、工夫や最低限の対処は必要です。くれぐれも隠密行動で!)
それでは、本日はここまで!
コメント