「気の持ちよう」ですべて乗り切るには限度があるし、限界もある
皆さん、こんにちは おりばーです。
「気の持ちようでなんとかなる」
誰しも一度はこんなこと言われたことありませんか?
先日、この「気の持ちよう」で何でもこなそうとしている同僚を見かけ、それに対し思うところが出てきたので、今日はその「気の持ちよう」について考えていきたいと思います
世にはびこる「気の持ちようで何とかなる」という考え
先日、勤め先で仕事をしていた際、近くで同僚の方が色々と話していました。
僕には関係のない業務なので、別に真剣には聞いてもいなかったのですが、その一部始終の会話が偶然耳に会話が入ってきたのです。
会話から推察するに、どうも今の仕事が暗礁に乗り上げてしまい、見通しが立たなくなってきたのでこれからどうしようか?を数人で話し合っているという状況でした。
その中には、もう疲れ切っちゃって「もうどうしようもない八方ふさがり」感をにじませている人もいて、正直しんどそうな顔をしている人もいましたね。
関連部署のあちこちからも進捗の遅れを責め立てられ、もう精神的にもツラくて耐えきれないということを訴えていたのですが…
そういう人たちに対し、この業務のリーダーっぽい人が
色々言われるこういうツライ状況だって、気の持ちようで何とでもなるんだから!
…という、よくわからない理論で同僚を焚きつけていました。
こういった、「気の持ちよう」みたいなことで、何でも乗り切ろうとする人って、時々見かけませんか?
「気の持ちよう」を変えることによって、ツライことも楽しくなって辛くなくなるんだ!…みたいな、まるで魔法のような便利な言葉に聞こえますけども。
また、派生形の一つに、「楽しいから笑うんじゃない 笑うから楽しいんだ だから笑って仕事していれば、楽しくなるよ!」という、謎のスピリチュアルな考えもありますよね。
僕は、こういう「気の持ちよう」という考え方自体は、別に間違ってはいないと思っています。
ある出来事が起こったとき、その物事自体は変わらなくても、「楽観的に捉えるか?悲観的に捉えるか?」で、その物事の意味合い・位置づけが大きく変わります。
起こってしまった物事自体はもう変えられないのだから、出来るだけポジティブな楽しい捉え方をしていくことは、確かに大切です。
その後物事に意欲的に取り組めるかどうかにも影響してくるので、とても意味のあることだとは思います。
ですが、なんでもかんでも「気の持ちよう」ですべてカバーできるんだという考えには、いささか承服しかねるところがあるんですよね。
「気の持ちよう」は、竜闘気(ドラゴニックオーラ)に似ている
僕は、この「気の持ちよう」は、とあるマンガに出てくる力にとてもよく似ていると思いました。
それは、『DRAGON QUEST ダイの大冒険』に出てくる、竜闘気(ドラゴニックオーラ)という力です。
このマンガの主人公、ダイ君やその父親バランは、『竜(ドラゴン)の騎士』と言われる種族で、すごい戦闘能力を秘めた戦士なわけですが…
その竜(ドラゴン)の騎士が使う力が、竜闘気(ドラゴニックオーラ)なのです。
竜闘気(ドラゴニックオーラ)
竜の騎士だけが持つ闘気。額に竜の紋章が輝く時に発揮される。
竜の騎士の超絶的な戦闘力の根幹とも言える能力であり、あらゆる呪文を跳ね返し、物理的な攻撃もある程度は防ぐことが可能となる。身体能力や魔法力も増幅された状態となり、並の戦士とは離れた存在に変じることになる。
ただし、使い手の力量によってはダメージを受ける。「あらゆる呪文を防ぐ竜闘気も、それ以上のパワーや闘気を受ければ貫かれ体を傷つけられてしまう。欠点は燃費の悪さと強大すぎるエネルギー。上記にもある通り生命エネルギーを放出するためダイが竜の紋章を任意発動できるようになった当初は、コントロールが上手くできなかった事もありすぐガス欠を起こしてしまった。
引用『竜闘気(どらごにっくおーら)とは pixiv百科事典』 より抜粋
引用『DRAGON QUEST ダイの大冒険 第10巻』
この説明を読み解くと、「気の持ちよう」という考え方と、竜闘気(ドラゴニックオーラ)の特性には、かなりの共通点があることが分かります。
「気の持ちよう」と竜闘気(ドラゴニックオーラ)の共通点
①自分の力を向上させ、あらゆる攻撃(ストレス)を防ぐことができる
②一定以上の攻撃(ストレス)やダメージを受ければ貫かれ、傷つけられてしまう。
③使いまくってると、エネルギーが底をつきガス欠を起こす
確かに、「気の持ちよう」でやる気や闘争心を発揮し、ストレスをはねのけて、ある程度自分の能力を向上させることは可能でしょう。
ですが、一定以上の攻撃(ストレス)やダメージを受け続ければ、貫かれ傷ついてしまいますし、何に対しても常に使いまくってしのごうとしていると、底をついてガス欠を起こします。
引用『DRAGON QUEST ダイの大冒険 第10巻』
引用『DRAGON QUEST ダイの大冒険 第14巻』
かくいう僕も、「気の持ちよう」という考えを過信し続けて頑張ってしまい、それ以上のストレスやダメージが降りかかってきて処理できなくなってしまったことがあるんです。
そして、いつも使いまくってしまったがゆえに、ここぞという時にガス欠を起こしてしまったこともあります。
『「気の持ちよう」で、なんでも処理できるわけじゃないんだ』ということを、痛いほど感じました。
なので、「心の持ちよう」は竜闘気と一緒で、決して万能なんかではないし、無尽蔵に際限なく使えるわけでもない。
その点を理解せずに、なんでも「心の持ちよう」でしのげるという考えは、改めた方が良いと思うのです。
そんなものに頼って耐えてばかりいると、自分が想定した以上のダメージで突き破られたり、いつの間にか底をつきかけてしまい、メンタル系の病気になってしまいますよ。
「気の持ちよう」で耐えしのぐのもいいけど、まともに受け止めるのをやめたり、逃げたりする戦い方も大事
「気の持ちよう」という考えは確かに大事で、それでしのげるようになる状況も増えたりはすると思います。
ですが、そうやって胡麻化して耐えしのぐことも大事かもしれないけど、まともに真正面から取り合うのをやめたり、逃げたりする戦い方も、選択してもいいんじゃないかと最近思うようになりました。
戦い方① 物事にまともに取り合わない
例えば、仕事で上司や先輩から叱責されたとします。
この時に、心無い言葉で人格を否定してきたり、「他の同僚と比較してお前はダメだ」などということまで言ってくる輩もいるわけですが…
真面目な人ほど、真剣に捉えてしまい、ホントはツライのにわざと「ポジティブで前向き」に捉えようとして全てを聞き入れてしまいがちです。
ただ、こういう上司や先輩たちは、自分が言いたいことを言ってスッキリしたいだけで、あなたの為を思っては言っていないし、あなたの人生にまで責任を負う気も覚悟もない、自己中心的な無責任野郎どもがほとんどです。
こういう人たちと100%全力で付き合って、その都度ダメージやストレスを受けないように都度「気の持ちよう」でしのいでいたら、とても身が持たないんじゃないでしょうか?
真正面からストレスやダメージを、わざわざ100%受け止めてやる必要はありません。
言われたことの取捨選択して、身になりそうなところだけ頂いて、「自分が要らないもの、元気がなくなってしまう」ものはいなして、捨ててもいいという考えが大切です。
心の中で自分が本当はどう思っているかなんて、相手には完全には分からないですし、図々しく面従腹背の精神でいればよいと思います。
なんかそれ、言っていることは正しいけど、元気なくなっちゃうから聞かずに捨てますわ~
くらいの精神で行きましょう。
戦い方②:「休む・やめる・放置する・逃げる」という選択肢をもつ
また、そういう状況下でも「休む・やめる・放置する・逃げる」という選択肢を、頭の中に入れておくのもすごい大事。
日本には、「逃げてはいけない」「休んではいけない」という考えがいまだに強く根付いていて、休んだり逃げたりすることはいけないことで、情けないことなんだ…という価値観がはびこっています。
なので、つらくても「たたかう」というコマンドしかなく、無理をし続けてやがて心身が壊れていきます。
でも、実際に心身を壊して再起不能になっても、だれも面倒は見てくれないし、責任は取ってくれない。
自分の身は自分で守るしかありません。
僕は、心身を壊した経験があるので、無理をして耐えるその前に「休む・やめる・放置する・逃げる」という行動コマンドが取れないか? を常に考えています。
「疲れる前に休んだり、途中でやめたりしてもOK」
「このまま放置したら、やらなくてよくなることもあり得そうだよな」
「心身を壊してまで、そこで無理して頑張り続けなくたっていい」
こういう考えを少しずつ自分にも取り入れていくことで、だいぶ精神的に楽になれた気がします。
頑張って耐えたところで、少しばかり評価が上がって、「偉い」と褒められるだけです。
そして、いつしかそれをやるのが当たり前になっていき、少しでも足りなかったり、やらなかったりすると評価が下がり、「失望した」「やってくれなかった」と不満を漏らすのが人間というものです。
頑張ることは大事ですし、評価された方がいいという気持ちもわからんでもないですが、自分の心身をボロボロにしてまで、手に入れるようなものではない。
自分の心と身体の健康は、すべてに優先されるのです。
そしてこういう「休む・やめる・放置する・逃げる」という行動コマンドは、休んで疲れを取ったり、やれないことを他人に振ったり、劣悪な環境から距離を取ったり…
具体的なアクション(行動)に結びつけて対策をしていますよね?
「気の持ちよう」で無理矢理前向きになって楽しくなろうとするより、よほど現実的で効果的なアクションなのです。
「気の持ちよう」だけに頼ることなく、こういう絡め手も混ぜて、自分の心と身体を守りながら戦うことが大切だと思います。
まとめ
・「気の持ちよう」みたいなことで、何でも乗り切ろうとする人がいる
・「気の持ちよう」も効果はあるが、ダメージやストレスが大きければ突き破られるし、無尽蔵に際限なく使えわけじゃない =竜闘気と一緒の性質
・「気の持ちよう」で真正面から耐えしのぐだけじゃなく、まともに受け止めずにいなしたり、逃げたりする戦い方も、時には取ってもよい
「気の持ちよう」
今回は、このなんとも得体の知れない考え方について、考えてみました。
それをすべて否定するつもりもないし、悲観的になるよりも前向きにとらえた方が良いというのは僕も賛成ですが…
「それだけに頼って戦ってはいけないよ」というのが、僕が強く訴えたいことになります。
皆さん、「気の持ちよう」=竜闘気を乱用して、心身を壊さないようにしましょう!
それでは、本日はここまで お問い合わせやご意見はこちらまで↓↓
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