退職を決意してからの最終退社日までの期間を、振り返ってみるよ いよいよ最終局面です
みなさん こんにちは おりばーです。
前回の記事で、退職を決意してから最終出社日までの期間、どんなことが有ったのかを振り返り、「やっておいてよかったこと」「やっておいた方がよかったこと」などをまとめ始めています。
これから転職をしようと考えている人、退職の意を会社に伝えようと考えている人にも、何かの参考になれば幸いです。
転職先から内定を頂いてから、最終退社日までの期間
僕が、今度お世話になる会社に内定を頂き、最終退社日までを図示してみると、おおよそ下記のようになります。
だいたい、2か月というところでしょうか(その間、長期休暇が入ってしまったので、実働期間は1.5か月弱と考えてよいかもしれません)
その期間を、
①初期
②中期
③後期
…と3つの期間に区切り、それぞれのフェーズでどんなことがあったのか?を振り返っていきます。
※すこし長くなってしまいそうなので、①~③それぞれ独立した記事に分けようと思います。
今回は、③後期編に起こったことと、そこから得たポイントをまとめていく内容にしようと思います。
最終出社日までの振り返り【③後期編】
内定をもらってから最終出社日までの後期の期間は、いよいよ最終出社日が目前にせまった極限状態のフェーズになります。
最終出社日があと一週間後にまで迫ってきている!…のに、いまだ引継ぎが本格的にできない
中期に差し掛かったころ、僕が退職する意に関しては課内メンバーに展開され、引継ぎをしていこうという話でまとまっていたはずなのですが… 一向に本格的に引き継ぎが始まらない状況になっていました。
誰も何も聞いてこないし、引継ぎの話もしない。そして、未だに僕が主担当で牽引している業務がたくさんある。
僕もさすがにこれはマズいと思ったので、引き継ぐ相手を捕まえて時間を取ってもらい、引継ぎをしていこうと考えましたが…
とにかく色々なことを理由に断られ、引継ぎが全然できなかったのです。 なんとか時間をとってもらい、引き継ぐ業務の説明をしているときに、相手が他の電話対応や他の会議参加に行ってしまい、引継ぎが頓挫してしまう状況も多々ありました。
もちろん、ホントに業務が色々あってそれどころじゃないという状況だということも分かるので、辞める身分のこちらとしても心苦しいところなのですが…
でも、さすがにもう最終出社日と宣言した日は目前に迫ってきているわけで、「コレ、いきなり僕が居なくなった後に困らないのかなぁ…」とだんだんヤキモキし始めていました。
前回の記事でも書きましたが、会社に残る側にしてみれば、これから去る人間の業務を積極的に引き継ぐ気はさらさらないんですよね。(面倒が増えてイヤだという意味もありますし、単純にその労力に割ける時間的余裕がないからというのもある)
今自分の抱えている業務を優先したいので、引き継ぎ業務はプライオリティ(優先度)は下げられてしまうというのも、無理もない話なのかもしれません。
最終出社日以降も、出社するように言われる。
最終出社日が目前に迫ってきたころ、ようやく残るメンバーも危機感が出てきたのか、業務の棚卸をしたいと言い始めました。
業務の棚卸は、すでに僕が水面下で実施しておりリストを作成していたので、それを見てもらえれば十分だと思っていたので、説明したのですが…
それをみても、「ハッキリ言ってよくわからない」と事。
仕方なく一緒に再棚卸と説明をしていたのですが、「あれもわからない」「これもどうなっている」と芋づる式に分からないことや疑問点が出てきて、話がどんどん脱線しカオス状態に…
しまいには「コレ、ひょっとしてヤバいんじゃないのか」という、ある種の焦りと絶望感みたいなものが漂っていました。
そして、この状況ではちょっと引継ぎがキツイと思ったのか、
…と言い始めました。
あろうことか、最終出社日間際になって「引継ぎが不十分だから、有給消化に入った期間も何日か出社できないか?」と持ち掛けてきたのです。
さらに、退職の意を最初に伝えた直属の上司からも、同様に「有給消化に入った期間も何日か出社できないか?」ともちかけられたので、それは対応しかねる旨を伝えたところ
なんて、耳を疑うことを言ってきました。
最終出社日は〇月×日と伝えていたし、周りのメンバーも証人として聞いていたぞ! それに、この一か月何をやっていたのかだと? いつまでも主担当で不可解な事やらせてたからだろうが!
中期編で書きましたが、もうまもなく退職することが決まっている僕を、いつまでも主担当に配置し、辞める直前まで前線で実業務をやらせるものだから、引継ぎ業務に充てる時間がどんどん削られていったんですよね。
僕は最終出社日直前まで下記のような業務をメインでやっていました。
・下期の活動計画立案
・下期に納入される予定の部品や原材料の手配
・下期に着手する実験のメニューを決める
言い方が悪いですが、上記は「これから退職して去る人間」にとって見たら、どうでもいいことです。
だって自分がいなくなったら一切手出しができないし、問題があってもフォローしようがないんですもん。
これらは、僕が居なくなった後にその業務を引き継ぐ人間をちゃんとアサインして、その人がメインでやった方が良い内容、やるべき内容です。(一緒に考案したり、わからないことは解答&フォローするというのは当然やりますが…)
それをギリギリまでもうすぐ辞める人間にやらせるものだから、引継ぎが不十分になるのは自明の理です。
そして、僕が退職する旨をなかなかメンバーに展開しなかったのも大疑問です。 そんな温めておいて、何か事態は進展するのかえ?(実際、なんも変わらなかったし…)
そういう間違った判断・采配をしたことを棚に上げ、「引継ぎが不十分」だの「身勝手」だの、好き勝手なことを言ってくるものだから、僕は最後の最後まで気持ちが萎えてしまいました。
忙しすぎて頭がイカれたのか? それとも現実が受け止められなくなって、とうとう虚言癖でも出てきたのかな?
僕は、この上司に対して毅然とした態度で、下記内容を伝えました。
・当初話した最終出社日以降は、出社しない
・この数日で必要最低限のことは伝えていくので、それで引継ぎとしては十分なはず
・どうしても分からないことが有れば、メールや電話にしてくれ
僕は、仮に最終出社日以降も泣く泣く数日出社して引継ぎを行ったとしても、事態は全く変わらないだろうと予想できたので、無責任と罵られようが取り合わないことにしました。
申し訳ないですが、これから辞める会社にそこまで義理立てするつもりもないし、引継ぎの猶予は十分あったはずです。
これですべて終わりだ! アリアリアリアリ…アリーヴェデルチ!
僕は、以前から自分で抱えている業務の棚卸を行い、「もし引継ぎが十分に終わらなかったら、最低限これだけは伝えておこう」という項目をいくつかピックアップしてありました。
どうせ全部はできないはずなので、最悪自分が居なくなってSTOPしてしまう業務や、自分しか分からないことを重点的に情報整理し、まとめておいたのです。
予想通り、最後は引継ぎが十分に行える時間的猶予はなかったので、僕はその情報を格納してある場所を連絡し、「最悪、ここをみてくれれば良いです。」という状態にして、残るメンバーに託しました。
最低限の引継ぎを終えた後、側にいた何人かの人と、お世話になっていた社外の人には退職する旨とあいさつをしました。 皆さん、ショックを隠せないのと同時に、「辞めるのは何ら不思議ではない」という意見の様でした。
さすがに、最終出社日に「明日からもう来ない」ことをいきなり言うのは急すぎるし、薄情で非常識かな…とも思いましたが、あまり早い段階から公表して、「色々な人が話をしに来て引継ぎが進まない!」なんて事態は避けたかったので… そこはご了承くださいという感じです。
最後、会社の備品類を返却し、挨拶メール(極大消滅呪文)を社内にぶっ放し、心の中で、「アリーヴェ・デルチ!(サヨナラだ)」とつぶやき、会社を去りました。
会社を出る時、ものすごい晴れ晴れした気持ちだったのを覚えています。
後期の時期でのポイント
ここで最終出社日までの後期で大事だと思ったこと、これやっておいてよかったなと思ったことなどをポイントでまとめておこうと思います。
ポイント①:最終出社日間近に、必ず「出社の延長」を持ちかけられるので、毅然とふるまうべし
退職をするときの一つの真理があります。
それは退職する側(去る側)と会社側(残る側)とでは、利害が完全に相反してしまうことです。
退職する側(去る側)と会社側(残る側)では、完全に利害が相反する
退職する側(去る側)… 一日も早く辞めたい 有給全日消化したい
会社側(残る側) … 一日でも長く残ってほしい 有給を使われると困る
なので、こちらの退職の意自体が承認されたとしても、会社側(残る側)にとってみたら、一日でも多く残って引継ぎしてほしいし、有給も使ってほしくないというのが本音でしょう。
僕のときと同様、こちらの罪悪感や良心に訴え、有給全消化を諦めさせてさらに出社を要求してくる場合も考えられます。
…と、思う気持ちもわかりますし、最終的には自分の納得できる形で引継ぎはやればいい。
ですが、僕が思うに引継ぎはやればやるほどキリがなくなってくるし、仮に有給をドブに捨てて1週間最終的出社日を先延ばしして引き継ぎ対応をしても、結果は同じことだと思います。
絶対に引継ぎは終わることはないし、結局また「身勝手」「不充分」「もう少し出社できないか?」と言わるのがオチです。
なので、最終出社日を宣言したのなら、そこで一線を引いた方がよいと思います。
このときに、「最終出社日が〇月×日なんて、私は聞いてないぞ!」…とシラを切られる可能性があるので、最終出社日を宣言したエビデンスが強力な武器になります。(メール、書面、同僚等の証言…)
口約束だけで済まさず、きちんとエビデンスを残すようにし、毅然とした態度で臨むようにしましょう。
そして、一日でも多く有給消化をしましょう。会社を去った後、実は結構色々とやることがあって忙しいのです。
・次の会社入社のための諸手続き
・身体の休養や治療、メンテナンス
・次の会社で使いそうな知識や技能の習熟
これらは、結構まとまった時間がないと出来ないことだったりするので、これから去る予定の会社にいつまでも時間を割いているのは非常に勿体ない。新しい生活をスムーズに開始するために、そこに全集中するようにしましょう。
ポイント②:引継ぎは絶対に終わらないので、優先を付けて取捨選択する
最終出社日間近になると、「あれも引継ぎしなきゃ、これもやらなきゃ」と色々と焦ってくることも想定されます。
ですが、絶対に全部はできないと思うので、棚卸した自分の抱えている業務や自分しか分からないことの中で、「優先順位」をつけるようにしましょう。
・自分が居なくなることで、完全にSTOPしてしまうような内容
・現段階で、自分しか分からない作業や手順
・専門的な内容
自分しか状況が把握できない、分からないことをそのままにしておくと、自分が最終出社日を迎えて有給消化をしているときや、次の転職先で働き始めているときに、問い合わせの連絡が来ることになります。
なので、そういう恐れのある業務や手順を伝えることにウェイトを置いて、引継ぎを進めるようにした方が良いです。
※最悪、上記の優先事項に挙がってこないようなものは、引継ぎせずに放置してしまってよいと思います。
どうせやる人がいなくて、消滅するような業務もあるでしょう。それは所詮その程度の仕事であり、さして重要ではなかったということです。
ポイント③:退社の諸手続きに関する問い合わせ先を確認しておく。
これは結構盲点だったのですが、会社に出社しているあいだに、退社の諸手続きに関する問い合わせ先などを確認しておきましょう。
最終出社日を迎え、有給消中に色々な諸手続きをしなくてはいけない状況になりますが、会社の内線や会社携帯等が使えなくなると、色々な確認行為が一気にやりにくくなります。
・窓口は誰?
・外部からその窓口に問い合わせする場合の連絡先は?
僕の場合、有給消化中もメールは家でも使えるようにしていたので、諸手続きの疑問点を聞いたり、人事部の指示を仰いだりできたので良かったですが、諸手続きで確認したいことが発生した際に、問合せがスムーズにできるようにしておいた方が良いです。
エピローグ 「僕が居なくても、会社は回る」
僕が今の会社を去ってから、数週間が経過しました。
僕は、有給を消化しながら、次の転職先の手続き関係を行ったり、色々な用事をしたりして、のんびりさせてもらっています。
その間、「もしかしたら、何か問い合わせがくるかもしれないなぁ」と半分ソワソワしながら過ごしてきました。辞める直前引継ぎが不充分だったところは否めないので。
…が、意外にも問い合わせが実際にあったのはたったの1回だけ
しかも、僕が退社することをすっかり忘れていた、外部メーカーの営業さんからでした。
僕は、「そっか 自分なんかいなくたって、会社は回るんだよな」ということをしみじみ実感しました
もちろん、残った仲間たちが、僕に問い合わせしないように気を使ってくれていたのかもしれませんが… 残ったメンバーで何とか埋め合わせをして帳尻を合わせているんだと思います。 そして、よほどのことがない限りわざわざ辞めた人間に連絡をしようとは思わないのでしょう。
よく、「自分がいなくなったら、業務が回らなくなってしまう」「自分が会社を支えているのだから、辞めるわけにはいかない」と不必要に責務をしょい込み、精神的に追い詰められてしまう人がいますが…
かなりの場合、それは単なる思い込みであり自意識過剰なのではないかと思います。
ここで、僕が尊敬している日野瑛太郎さんの書籍「定時帰宅」の一節を引用します
あなたがいなくたって職場は回る
「替えの利かない人材を目指せ」という言葉を良く聞きます。
「この仕事は、あなたでないとダメなんです」と言われると、自分が特別な人間になったような気がして嬉しくなってしまうものなのかもしれません。しかし、あえて言いますが、本当の意味で「替えの利かない人材」など会社員にはあり得ないのです。どんな優秀な会社員でも、しょせんは「組織の歯車」でしかありません。
不謹慎な例で申し訳ないのですが、あなたが突然不慮の事故遭い、亡くなってしまったとします。そのことにより、職場はどのような影響を受けるでしょうか?会社員が一人いなくなってしまったわけですから、多少の混乱はあるかもしれません。しかし、その混乱はずっと続くでしょうか?
あなたがやっていた仕事は、代わりに誰かに引き継がれ、混乱はいずれ元に戻るはずです。もしかしたら、あなたがやってきた仕事はそのまま誰にも引き継がれず、あなたが居なくなったのがきっかけになって消滅するかもしれません。それでも職場は問題なく回っていくでしょう。少なくとも、あなたが一人いなくなったぐらいで、会社が倒産したり社会に大きな影響を与えたりすることは稀です。
仮にあなたが一人いなくなったくらいで組織が崩壊してしまうような体制だったとしたら、責任はいなくなったあなたではなく、そのような脆いシステムを構築した経営者の方にあります。 あなたが責められるいわれはありません。
会社という組織が健全に機能するためには、社員は交換可能でなければいけません
替えの利かない人材は、会社にとっては悪です 「会社というシステム」自体が、会社員に「歯車」であることを要求しているのです。そういう意味で、あなたが居なくても職場は絶対に回るし、回らなければいけません。
「お前にいなくなられると困るんだ」という言葉は、お世辞にすぎないか、あるいは経営に問題があることを告白しているだけです。
「自分がいないことで迷惑がかかる」と日頃考えてしまっている人は、ある意味では自意識過剰以外の何物でもないことを知ると良いでしょう。
多くの会社では、社長ですら交換が可能です。社長ですら会社の部品なのですから、普通の社員一人の存在など会社全体から見ればお些末なものです。それなのに、過剰に責任を背負い込むのはアホらしいと思いませんか。歯車は歯車らしく、歯車の範囲で責任を果たせればよいのです
引用『定時退社』 著者:日野瑛太郎
自分一人抜けたところで、組織というものはなんとか回っていくものです。そのうち、「そんな人もいたなぁ」とその人がその組織にいたことすら風化して、時間と共に忘れ去られていくでしょう。
少し寂しい気もしますが、組織なんてそんなもんです。
なので、自分が辞めることによって、組織が立ち行かなくなってしまうようなことはあり得ない。
誰かが引き継ぎ、それが続いていくだけなので、あまり背負い込まずに気にせず自分の人生を優先しようと思いました。
まとめ
・内定をもらってから、最終退社日までの後期の出来事を振り返ってみた。
・この時期の重要なポイント
①最終出社日間近に、必ず「出社の延長」を持ちかけられるので、毅然とふるまうべし
②引継ぎは絶対に終わらないので、優先を付けて取捨選択する
③退社の諸手続きに関する問い合わせ先を確認しておく。
・あなたが辞めても、会社は回る 気にせず自分の人生を優先せよ
さて、「内定をもらってから、最終退社日までの期間を振り返ってみる」を三部作にてお送りしましたが…これにて終わりになります。
退職を決意してから、怒涛の2か月間でした。 転職活動をしているときより気疲れしてしまいましたね。
この経験で僕が感じたポイントは
・これから退職を考えている人
・退職の意を会社に伝えて、引継ぎを始めていく人
こういう人たちにとって、参考になればいいなと思っています。
そして、僕のブログ「仕事…嫌いですけど、何か?」の1STシーズンはこれにておしまいになります。
次回は、新しい職場での出来事を描いていく2ndシーズンになります。
それでは、本日はここまで
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